6/ 16th, 2010 | Author: Ken |
エゼキエルは何を見たか?
旧約聖書、エゼキエルはあのバビロンの捕囚であり、捕囚された者たちに希望をもたらすために神に召されたという予言者である。
紀元前593年、そのエゼキエル書第一章に、第三十年四月の五日に、われケバル河のほとりにて、かの捕えら移されたる者のなかにおりしに、天開けて、われ神の異象を見たり。… 烈しい北風に吹き来った輝く雲、燃ゆる火の玉から人の形をした者が現れ、四方に顔と四方に翼を持ち、電光のごとく動き、足は銅の輝きがあり車輪のうちに車輪あり、その首の上には固きなる蒼穹の上に、青玉のごとき王座の形があり、そのなかに人のごときものがあった。……
これをNASAのエンジニアであった著者が、自らの設計技術を活かし、エゼキエル書に述べられた通りに設計すると、何と!宇宙船が現れた。当時はあのフォン・デニケンのトンデモ本がブームであったので、それを否定しようと設計を始めたのだが、結果デニケン説を肯定することになったと…。こういう話は本当に楽しいものだ。悪戯心が騒ぎますね。
日本人にとって旧約聖書は神話・伝説のたぐいだし、とても人格神、創造論、インテリジェント・デザインなんか想像できない。でも海外にはダーウィンの進化論を否定し、世界は平面であり、旧約聖書の記述を真実と信じている人々もたくさんいるのだ。
この本は40年近くも前の本だし、当時は月面着陸の興奮が未だ醒めやらぬ頃で、NASAのコンピュータは最強最速、驚異だった。今の私のPCと比べてメモリー、CPU、HDD、演算速度とどんな性能だったのだろう。….何かハリウッド映画の劇的な場面を彷彿させますね。稲妻、閃光、轟音、天上から巨大な宇宙船が…。早速CGで作ってみた。何なら3Dだって。いかがかな?
●「円盤製造法」エゼキエルの宇宙船を復元する。ヨーゼフ・A・ブルームリヒ/松谷検事訳:角川文庫(1977)