8/ 21st, 2010 | Author: Ken |
健康のためなら死んだっていい!
癒しがブームである。そして健康のためと称するグッズやヒーラーたちが「効く!」と大宣伝である。健康食品やら体にいい事ずくめ、メタボに、血がサラサラに、肩こりがと、磁気ネックレスから呪術師まで満艦飾である。全部試したら不死身になりそうだ。誰だって健康でいたい。長生きもしたい。髪の毛もほしい。健康願望には限りがない。未だにゲルマニュウムとかラドン温泉なんて自然放射能浴びていいのだろうか。そして怪しげで面妖な健康法って肉体的にも精神的にも不健康極まるんじゃないか?
また日本人の腸は西欧人より長い?。…根拠の無い孫引き大会。短いというデータもあり個体差でしょう。明確なデータが欲しいものです(そんな研究者いますか?)。こういう都市伝説を吹聴するのはいかがなものか?というより無知と偏見を曝すだけだ。
さるメーリングリストで最近「波動」やら「ヒーリング」なんぞがホンモノだインチキだとかまびすしい。前にも「六本脚の鶏」なんて話で騒いでいたから僕の飼っている14本脚の鶏を見せてあげたら静かになった。こんな話はお酒の席では大好きなので参加したいのは山々なのだが、あまりの馬鹿々さに白けてしまうのだ。こんな論議をいくら繰り返しても無駄でしかない。
疑似科学や迷信のたぐいはアホくさいからこそ面白いのだ。要は「信じるか」「信じないか」それだけである。
「イワシの頭も信心から」それはそれで結構なのだが押し売りは止めてほしいね。….奇術師のジェームス・ランディは「科学的に実証できる超能力者に、100万ドルを進呈する」という趣旨で、世界中から挑戦を募っているから自信があるんだったらチャレンジしてみたら。http://www.skepdic.com/randi.html 簡単なことじゃないか。
あの権威が言ったから正しい。….それが間違い。学歴や教授、医者、弁護士、パイロット、議員バッジなどの権威とユニフォームに騙される(結婚詐欺師は必ずこんな職業を使うね)。数学者や物理学者だって神を信じている人もあれば、学校を出ていなくてもクールにトンデモ系を喝破する人もいる。可笑しいのは「信じる系の人たち」何で科学用語を使うのだろう。「θ波」「コズミックエネルギー」「超低周波磁気」「波動」云々、それを厳密に科学的に使うのではなく、抽象的・形而上学的に使うのですね。訳が分からないから便宜上ですか?権威付けですか?まあ磁気なんて古くはメスメルの動物磁気からなんでしょう。
ホメオパシー(思考の希釈)、水にありがとう(これは躾けの問題、わたしも御飯を頂く時合掌する)、手かざし(赤外線と発汗はある、膝なんかぶっつけたらイテーッ!そりゃさするわな、おふくろもよく癒してくれました。これヒーリングですよね)。そりゃ、優しくマッサージしたりおだやかな言葉をかければ患者さんは落ち着くし痛みも治まる。ヒーリングとはそのようなものなのに科学用語で権威付けしたり、再現性、検証性のないデータをちらつかせるからおかしいのだ。まして金儲けのネタにまで…。
真面目に言えば「科学」とは自然を数学で表したものでしょう。音楽が楽譜で表せるように。でも音楽の持つ感性とかソウルとかは楽譜じゃ表記できませんね。そして音楽はレコードの溝から磁気になりデジタルですね。これって数学じゃないの?….ITからBITでしょうか。でも音楽って心に響きますね。こんなジョークもありますよ。「失恋した。たいしたことはないサ、脳の微量の化学物質と微弱電流が少し変化しただけサ、でもどうして涙が流れるのだろう…」。そう、理性と心の問題という厄介な感性があるから人間なんですよ。科学は失敗の積み重ねで成立してきたものであり、「再現性」と「実験による実証性」が根源でしょう。科学では分からないこと一杯あるし間違いもおかす。しかし間違いを正すのも科学なのですから。….そんな態度で生きたいものですね。