11/ 1st, 2010 | Author: Ken |
宇宙のウロボロス
「私にとってわからないこと、それはなぜわれわれが世界を認識できるかということだ」A・アインシュタイン
悠久の宇宙の始まりとは何だったのだろうか?時間も空間も存在しない”無”の状態でもミクロの世界を支配する量子論では”ゆらぎ”があり、そのゆらぎから宇宙は生まれたという。現にわたしがここにいて宇宙を見ているのもCOSMIC COINCIDENCES「偶然の一致」なのか?それとももっと深遠なわけがあるのか….。約137億年前にビッグバンによって誕生し、インフレーションを起しマクロの宇宙になったというが。現在の観測可能な広がりは半径約14ギガパーセク(465億光年・10の28乗cm)であると。そして最小のプランク長さは10のマイナス33乗と……。シェルドン・グラショウ教授は、電磁気と弱い力の相互作用の統一理論を提唱し、素粒子と宇宙の全体構造を、古代神話の「ウロボロスの蛇」になぞらえた。物質のマクロ極限である宇宙の開闢を支配しているのは、逆に物質のミクロの極限の法則なのであると。……ウーン、そう言われるとそうかもね……。ぼくは ”宇宙が人間に適しているのは、そうでなければ人間は宇宙を観測し得ないからだ”。という「人間原理的宇宙論」は与しないが、それじゃ「神の一撃で誕生した」といのはもっと縁遠い。「神は我らの宇宙を創造する前に何をされていたのか?」、聖アウグスチヌスは「何もされてなかったのだ。」と答えたというが….。
たまたまぼくがここにいる。そして宇宙を見ている。これが単なる「偶然の一致」なんだろうか?……そうに決まっているサ。でも不思議だ。137億年後の今現在、せいぜい70〜80年この世に存在し、ミクロの物質でできたぼくがマクロの宇宙を見ている。そして、そしてだよ。たかが1400ccほどの脳細胞が考えているなんて….。この堂々巡り、自分の尻尾を飲み込むウロボロスの蛇だね。
知らず、生れ死ぬる人、いづかたより來りて、いづかたへか去る。鴨長明も方丈記で語っていますね。