11/ 20th, 2009 | Author: Ken |
対称性とは何だろう?
「対称性」レオン・レーダーマン
対称性は自然が作った宇宙から量子にまである。そして数学それ自体の抽象的世界に広がっている。雪の結晶、花びら、人間の身体、
音楽…。対称性を定義すれば「複数のものの間にある同等性の表現」「対称性とは変換に対する物体または系の不変性にある」と。
ノーベル賞物理学者、レオン・レーダーマンが一般の読者にわかりやすく書いた非常に面白い本だ。自然法則の対称性と保存則との
深い関係を明らかにしたエミー・ネターの定理から、クオークのカラーの保存など、自然法則の内部にひそむ対称性と保存則まで、
ユーモアを込めたたとえ話し、そして例も楽しくてわかりやすい。「対称性から見た物質・素粒子・宇宙」(ブルーバックス)広瀬
立成氏も鏡の不思議から超対称性理論へ、と実に面白い本だ。Mirror、鏡のことをラテン語ではmiratorium、不思議はmiraculum。
鏡に写った自分は左右反対なのに、どうして上下はそのまま?
子供の頃、宇宙の果ての向こうは何があるの? 僕の身体を細かく細かくしていったら何があるの? そんな疑問は誰もが持ったは
ずだ。クオークというものできている私、その私が何故自分を認識し、宇宙のことを考えるの?どうして? 不思議だね。
知りたいよーッ! 教えて! そんな好奇心をより刺激してくれる一冊だ。