4/ 17th, 2010 | Author: Ken |
少年ケニヤだ!
〜大密林にとどろくは少年王者の叫び声、黒いひとみにバラのほほ、翠の髪をなびかせて天にそびえる大木を、枝から枝へと飛びまわる、少年王者の勇ましさ〜
始めてこの少年に会ったのは、ぼくがこの少年より小さかった頃だ。興奮したなー、血湧き肉踊り眠れなかった。でもみどりの髪というのは理解できなかった。真吾、すい子、アメンホテップ、魔人ウーラが入り交じり万能薬「緑の石・マキムリン」を求めて大活劇。もちろん歌詞は憶えているが歌えない。メロディーなんて知る由も無かった時代だ。
そして「少年ケニヤ」だ。友達ん家の産経新聞を毎日見せてもらっていた。ワタル、ケート、老ゼガ、巨像ナンター、大蛇ダーナ。恐竜は出てくるわ、タンガニーカ湖を泳いでわたるは、巨獣との格闘、原住民との戦い、特に克明なペン画による躍動する動物の迫力、酔いしれた…。毒々しいと思えるほどの表紙だった単行本を何冊か持っていたのだが、時は過ぎ復刻版が出たので迷わず買ってしまった。やはり記憶にある猛獣のデッサンが素晴らしい。でも、山川惣治先生はケニヤに行ったのは相当の高齢になってから初めてアフリカの大地を踏んだのだそうだ。連載の頃にアフリカなんて遠い夢でしかなかった。想像力だけで描いたのだ。
まあ、お手本としてエドガー・ライス・バローズのターザンがあった。映画ではジョニー・ワイズミューラーがアーアーアー!コミックではバーン・ホガースが最高だ。….ぼくたちも木の上に家を作ったり、ロープを垂らしてジャンプ、池に飛び込んだり、弓や槍を作ったり少年ケニヤみたいな時代だった。残念ながらあんなカッコいいナイフではなくて「肥後の守」だったけれど…。
そうそう、リヴィングストン探検記も忘れてはいけないね。スタンリーとの邂逅の感動的場面なんて。そりゃ、もう!