6/ 18th, 2011 | Author: Ken |
意識のホログラフィー
かって60年代後半から80年代かけてニューエイジ・サイエンス運動というのが流行した。A・ケストラー「ホロン革命」、K・ウイルバー「意識のスペクトル」、E・ヤンツ「自己組織化する宇宙」、F・カプラ「タオ自然学」……。ガイヤ、トランスパーソナル、パラダイム、散逸構造 …. ぼくも夢中になって読みあさったのだが「?」というのも沢山あった。
ぼくはどうも宗教色や超常現象期待派、心理学、東洋的瞑想、アカーシャ・フィールド、悟り、ゼロポイント・エネルギー、ホメオパシー、100匹目の猿などの?話になると鼻白んでしまうのだ。最初から疑似科学に浸った人たちのはいいのだ。だって笑ってしまえるからね。ところが著名人でこういう人たちは始末におえないものだね。心理学とか脳科学のように掴みどころのない分野に特に多いのだ。TVや新書なんかにタレント学者がよく出てくるでしょう。同じネタをホメオパシーみたいに薄めて々….まさに「柳の下に100匹目の猿」だね。
昔ファンだったあの「アウトサイダー」のコリン・ウィルソンだってあっちの人になっちゃった。どっかの国では「知の巨人?」だってサ。フーン!?
この辺の曖昧なグレイゾーンでスタンスがはっきり変わるのですね。神秘主義者とあくまで科学的に解明しようとする人たちと…。ぼくは神秘主義は興味津々、とっても不思議な空想に入れるから面白いけれどきっちりと一線を引きたいね。まあご勝手にと…。「心脳問題」「意識とは?」うーん!?分からん。
……ところでホログラムって不思議ですよね。ホログラフィーは物体から発せられた情報を含む物体光と参照光を感光媒体上で重なるように照射する。2つの光が干渉しあい干渉縞を生る。この干渉縞の明暗パターンが縞模様に感光される。これがホログラムで物体光に含まれた情報を記憶しいてるのだ。ホログラムの縞模様は非常に細く1000 分の1ミリ以下だ。そこに参照光を照射するとホログラムによって光が回折されて、元の物体光と等価な光が発生、 回折光は元の物体光の情報をすべて含み、立体像表示がされるのだ。そしてだよ、その縞模様の一部分だけを切り取って再生さすと、何と!画像は不鮮明にはなるが全体が投影されるのだ。部分に全体が含まれる、ン。ホロンの概念じゃないか。
そういえばぼくの身体の60兆個の細胞ね。 その一つづつに同じDNA情報が含まれているなんて….。そしてダ!ぼくたちの脳はこのホログラムの形で記憶という過去の事象が保存されているのではないか?….という仮設がある。
意識とはこの隠された「本質」のホログラムの一部であり本質とのシンパシーで生まれるのだと….。確かに意識とは無意識に浮かぶ一部でしかないし、D・ボームは「開示された秩序」のエネルギー(情報)の奥に潜む、この「織り込まれた秩序」のエネルギーこそ、現実(リアリティ)の本質であると主張する。……プラトン主義者だね。そしてだ、量子力学的思考によると、存在の不確定性である。あらゆる実体は客観的に独立して存在しているのではなく非実体的な無数の波動によって作られている。とこうなるのだ。
そして思考を拡大すると宇宙は巨大なホログラムではないか?そのホログラムに、宇宙の全時空に関する情報がすべて含まれている。ビッグバン、いやそれ以前の量子的ゆらぎからまりから遥かな未来までのすべての情報だ。それが、脳を含めた宇宙のあらゆる部分にあらかじめ織り込まれているのだと。ボームによれば、エネルギー(情報)と意識はイコールなのだ。意識はエネルギー(情報)になって現れる。大脳生理学者であるカール・プリブラムによると「われわれの脳は実存を作り出すが、それは別の次元時間・空間を超越たパターン化された第一次的な実在領界からの、振動数を解釈することによってなされる。脳は、ホログラフィック(完全写像法的)な宇宙を解釈するホログラム(完全写像記録)である」と。ケン・ウイルバーも「脳における情報はホログラムとして分布しているといえる」とね。まあクオリア問題もホログラム投射なのだろうか。
……..でもなぜリンゴは赤いんだ?