11/ 9th, 2009 | Author: Ken |
映画が先生だった。
映画はイベントだった。ビデオもDVDも無い時代だから映画を見に行くということは特別の日であるわけだ。デートは喫茶店か映画が定番だったネ、ご同輩。シネコンと違い、23 × 12mもある凹面に湾曲した巨大スクリーンに我を忘れて魅入ったものだ。「2001年宇宙の旅」2001年なんて遠い未来だと感じていたが、何とまあ、とっくに通り過ぎてしまったネ。特にお気に入りはヒッチコックだった。「めまい」「北北西に進路を取れ」「鳥」そして、あの「サイコ」。お洒落なんだ。お上品なんだ。楽しませることを熟知しているんだ。映画はエンターテインメントだ!とほくそ笑んでいるんだね。
そして何と言ってもソール・バスのタイトルバック。もちろん、あのダダダダダーン!「黄金の腕」「オーシャンと11人の仲間」いまならFlashやAfter effectで簡単(カンタンでもないか)に作れるけれど、PCなんて影も形もない当時だよ。余談だが「めまい」ネ。あれコンピュータを使ったなんてほとんどの人が孫引きしているが、あれはフォト・ペンジュラムだと思うよ。暗い部屋にペンライトを吊るして回転さす。その軌跡をシャッターを解放させて撮すんだ。僕もやったことあるモン。そして、そしてだよ。「ウエストサイド・ストーリー」プロローグも素敵だし、終わりの落書までもがデザインされている心憎さ。他にもいっぱい、いっぱいね…、
ソール・バス先生。あの暗闇の中で期待に胸を弾ませ、息を詰めて見つめた世界。…映画が先生だった。