2/ 18th, 2010 | Author: Ken |
焚書
こんな本は焚書にすべきなのか?
子どもの頃から不思議なことが大好きだった。歳が幾につれ合理的に解釈するようになり、消えたかに思ったがますます不思議さは増大していく。要は「信じるか、信じないか」に集約されるのだが、ぼくは科学信奉者?であるから疑似科学の類いははっきりと言って嫌いである。唯物論か唯心論とかの立場は別に置いて、人間にはまだ解らないものだからこそ痛く好奇心を刺激するのだ。
●「世界を変える7つの実験」ルパート・シェルドレイク/田中康夫訳 工作舍 シェルドレイクは生化学において博士号を取得した英国王立協会会員である。彼が誰にでもできる実験として、次のような提案をする。
1. ペットは飼い主が家路についたかを感知する?… 確かに。犬が玄関に出て主人の帰りを待つ。奥さんはそれで主人の帰宅時間が分かる。友人の犬なんか帰宅時間はばらばらなのに、いつも犬が迎えに立つと奥さんの証言もある。ぼくの猫も玄関で待っているね。
2. 鳩はどうやって巣に帰る? 3.シロアリはどうやってアーチを作るのか? 4.心は脳の外に拡がるか? 5.誰かに見つめられている感覚? 6.幻肢はそこに実在する? 7.ゆらぐ科学の客観性神話?7.基礎定数は変化する? 8.実験者の期待は結果を左右する?
●「生命のニューサイエンス」ルパート・シェルドレイク 幾島幸子 訳 竹居光太郎 工作舍 サイエンス誌から焚書ものだと言われた問題の書。形態形成場(モルフォジェネティク・フィールド)仮説。… あらゆるシステムの形態は過去に存在した同じような形態の影響を受けて、生物の同一種が同じ形態になるのは、形態形成場に時空を超えた共鳴現象が起きることによる。
… 時間的相関関係があるのか? 離れた場所に起こった一方の出来事が、直接的な接触が無くても、他方の出来事に影響する。
… 空間的相関関係があるのか? これらは「形の場」による「形の共鳴」と呼ばれるプロセスによって起こる。… 確かに水が重力によって流れると谷や河ができますね。これは形態形成場における現象なのでしょうか。当たり前と思うまえに考えよ!か。
●「科学は心霊現象をいかにとらえるか」ブライアン・ジョセフソン/茂木 健一郎、竹内 薫 訳 徳間書店
あの超伝導体におけるトンネル効果でノーベル賞を貰った人だ。本のタイトルがオカルトぽいが、原題は The Paranormal and PlatonicWorld「科学を越えた精神的世界」。量子の非局在性が生命現象や意識状態に関わる可能性、プラトン的世界観・実在論、音楽のクオリアに関する論と幅広い。竹内 薫の解説が面白くて分かりやすい。テレパシーにも触れているので疑似科学と誤解を受けそうだが、科学は仮説の上にあるのだし、科学の間違いは科学が正すのだから研究する価値はあるのだろう。科学的問題を心の問題や道徳と混在さすから、変な論議になるんだね。科学者だって神を信じている人は多いし、神学者だって科学が解明するという立場の人がいるんだから。