6/ 25th, 2011 | Author: Ken |
猫ちゃん、お元気?
「死んで冷たくなった猫にヒーリングしたら、生き返った」。友人からこんなメールを戴いた。どんな霊能者・超能力者か知らないけれど、治療師(ヒーラー)の会合に行ったそうだ。そして健康に凄く効果があるんだそうだ。…..フーン、死んだ猫がねー。
マ、信じる人は信じたらいいんだ。そこで「シュレーディンガーの猫」を思い出した。これは量子論の例え話なんだが、分かったようで分からない不思議な話なんだ。ぼくは高等数学が出来ないが、量子の振る舞いについての概念だけでも知りたいと思う。
●ここに箱がある。その箱の中に猫を入れる、中にはアルファ崩壊する放射性物質を置いて、その一つが崩壊したら毒ガスが出る。一定時間経過後、あなたは箱を開けて見る、果たして猫は生きているか死んでいるか?
この系において、猫の生死はアルファ粒子が出たかどうかのみにより決定すると仮定される。原子核がいつ崩壊するかは確率的にしかわからない。崩壊したかどうかは観測するまでは、原子核は崩壊した状態と崩壊しない状態が共存している。と解釈される。
このアルファ粒子を出すかどうかはシュレーディンガー方程式によって確率のみが計算でき、量子力学における確率解釈によれば、現象を観測するまでは原子核が、ひとつ以上崩壊した状態と原子核が全く崩壊していない状態の重ね合わせ状態で存在する。つまり猫が生きている状態と死んでいる状態が共存していることになる。
●コペンハーゲン派の解釈 で言うと観測者が箱を開けて観測を行った瞬間、その猫の状態群が一つの状態に収束する(波動関数の収縮)。つまり重なりあった波は、マクロな物体と相互作用すると収縮をおこす。….でもなぜ収縮するの、その訳を説明して?
●エヴェレット解釈(多世界解釈)箱の中に存在する猫の重ね合せ状態は、観測を行う前も後も変わらない。観測によって、生きている猫を観測した観測者と死んでいる猫を観測した観測者の重ね合わせ状態に分岐する。分岐した後には生きている猫を観測した観測者、または死んでいる猫を観測した観測者の一方しか残らないため、矛盾は存在しない。
…いまだにその論争は続いている。ちょっとオチョクリたくなった。凄い!ヒーリング解釈という新しい力学が出来たんだ!ノーベル賞ものだ! でも、このブログもPCもネットも量子論を利用してんだよね。もうすぐ量子コンピュータも出来るそうだ。
…..私たちの宇宙とはこんな構造が背景にあるのだ。分かった?….でも?