3/ 19th, 2010 | Author: Ken |
砂漠の魔王だ!
この凄い絵を見てくれ!「砂漠の魔王」だ。いまは昔「少年」「少年クラブ」「譚海」「冒険王」などの少年雑誌に心をときめかした。
漫画や工作模型がいっぱい付録にがついていてね。その中でも冒険王の「砂漠の魔王」には仰天した。そのカッコ良さなんてもう!
当時の漫画の概念と全然違うんだ。冒険、探検、怪奇、神秘、神話、怪獣、新兵器、奇想天外、荒唐無稽、縦横無尽、リアリズム、エキゾチシズム、極彩色、新鮮、苛烈…。敗戦の廃墟のなかから忽然と魔王が現れたのだ。
腹を空かせた少年にとって空想の世界こそ輝いていたからね。描いたのは福島鉄次先生だ。いまならアメリカン・コミック影響だと言えるのだが、まだ劇画という言葉も生まれていなかった時代に、こんな凄いデッサン力を持った人がいたのだ。ため息が出ますね。
それから小松崎茂の西部の少年シリーズ、山川惣治の少年王者と続いて行く。ああ、リンゴ箱に一杯こんな本を貯めていたのにどこかへ消えてしまった。本当に惜しい事をしたものだ….。今見ても昂りますね。