1/ 6th, 2010 | Author: Ken |
蘇るフラーイヤー魂。
革の匂いがセクシーだと? 男の匂いなんだよ。Type A-2フライング・ジャケット。時は1931年、その頃はまだオープン・コックピットでパイロットたちは白いスカーフをなびかしていた。それは馬革で作られ、風と寒さを防ぎ、動きやすく操縦士に好評を持って迎えられた。そして第二次大戦にはB17やマスタング、サンダーボルトに跨がった男たちのシンボルだった。出撃の守り神ピンナップガールなんかを背に描き、これが何ともポップでキッチュなんだね。アメリカ人というのは戦争の道具に鮫のジョーズやヌードや恋人の名前なんか描いたりしてスポーツ感覚なんだね。ノーズアートとって言うんだが、これが楽しい。わが帝国陸海軍なんかは、畏れれ多くも陛下より…。こんな神経では無理というもんだ。でもフクちゃんや千里の道を往って千里の道を還る、という虎なんか偵察機の尾翼に描いている。まあ、撃墜マークなんかも各国共通だ。戦いのなかにもロマンあり、第一次大戦の撃墜王リフィトフォーフェンも愛機フォッカーを真っ赤に塗って赤男爵と呼ばれた。日本人バロン滋野もフランスのコウノトリ飛行大隊のエースとして活躍した。パイロットには空を駆ける夢みたいなものがある。男の子なら誰だって憧れるもんだ…。これはANA創立45周年にA-2の復刻版を作ろうという企画があってぼくも手伝った。メーカーも米国で唯一空軍への供給を許されているクーパー・スポーツウェア社で、特別にこだわって作り限定販売だった。OFFICIAL U.S.ARMY AIR FORCE TYPE A-2。思い出のアイテムだ。