2/ 3rd, 2010 | Author: Ken |
鬼が笑う
節分である。鬼は外である。なぜ豆を撒くか? それは豆は「魔滅」に通じ、鬼に豆を投げつけることで邪気を追い払うことである。
…と。友人に全国津々浦々、祭りの鬼を追いかけている写真家がいる。彼曰く鬼とは決して魔物だけではない。優しい鬼もいるんだよ。と柔和な眼で語ってくれる。
そうだ、そこには民族の、土着の、人間の、魂の奥深いところから発する熱いエネルギーがある。強力無比な力、時には恐鬼となり、時には邪鬼になり、怒鬼になり、善鬼となる。大地を鎮め、五穀豊穣の守り神となり、無病息災を願う。それでいてどこかユーモラスであり憎めない鬼。
そんな鬼たちを、これまでも、これからも彼は追い続けるだろう。まあ魑魅魍魎という鬼が並んだ言葉もあるが、世間にはそんな奇っ怪な輩が跳梁跋扈している。特に永田町、霞ヶ関、虎ノ門付近に出没が多いようだ。奴らは虎の褌どころか税金という名で、庶民の虎の子までふんだくるのだから…。まあ豆くらいで退散するような玉じゃなし、一票という豆鉄砲で撃つしかないのだろう。(上記は鬼の写真家 T・D氏の作品…鬼の個展より)