5/ 8th, 2011 | Author: Ken |
1個の光子が宇宙全体に?… Entanglement
光子は波動か粒子か? 量子力学は頭を強烈に揺さぶる・・・そんな馬鹿な! いや今までの常識や概念が全く通用しないのだ。
まず有名な二重スリットだ。光の「波動・粒子の二重性」の実験だ。有名なそのお話は調べていただくとして、ここは一挙に壮大な選択遅延実験だ。宇宙の彼方数十億光年のクエーサーから発した光パルスが二つの分波 ψaと ψb に分かれ、途中で非常に重い銀河による重力レンズで曲げられ地球に到達。地球上では観測者が自分の意志で「粒子像」または「波動像」を見るための装置を用意して持っている。と….。(まあ、直進してきた光と重力レンズで数万光年曲げられた光との時間差を光ファイバーか何かで保存させ一致させなければならないが)。そして検出器の前にハーフミラーのビームスプリッターを入れるかどうかを、観測者である人間が選択するのである。「どちらかの経路を通る」ことを観測するのか「両方の経路を通る」ことを観測するのかを決める。さあ、ビームスプリッターを入れてみよう。さてどうなるか。
「入れない」=「粒子像」が現れ、「入れる」=「波動像」が現れる。ここまではいいんだ。
…しかし、光がクエーサーを出たのは、まだ地球さえ形成されていない過去であり、人類発生以前の遠い々昔だろう。じゃ、数十億年後に検出器が作られ経路に設置されスイッチを入れると、これら一連の操作のために光は干渉パターンを現したり粒子として現れたりする。粒子ならば一方の経路を通ったように振る舞い、干渉パターンなら両方の経路を通ってきたのだ。おいおい、現在の今検出装置を置いんだよ。それが何十億年も前の光子の振る舞いに影響を与えるのだろうか?過去をいま変えられるのか?光は生まれた時に「粒子」か「波動」か決めていたのかい?そんなことはない!過去は終わっているのだ。それとも….。
ウーン、クエーサーから出た1個の光子がa経路とb経路に分かれ、銀河の重力レンズによって曲げられ数万光年も離れている。それだのに両方が絡み合っているという。一方を観測すると瞬時にもう一方も変わる? そんな…..分離不可能であり、光より速く信号が伝わる?そして絡みあっているなら1個の光子は宇宙全体に広がっているというの? そんな!!!絶句!!!。
J・ホイーラー宇宙規模思考実験は壮大すぎてまだ実証されていないが、実験室でアラン・アスペがベルの不等式を確かめる実験を行い確認されている。そう、今まで量子力学に反する実験結果は何一つ観測されていない。宇宙はそうなっているのだ!
リチャード・ファインマンは言った。Nobody understands quantum mechanics「誰も量子力学を理解できない」。「いかなる基本現象も、記録(観測)されるまでは現象でない」。じゃ、ぼくが月を見るまで月は存在しないのか?
これについてはまた。……..