7/ 26th, 2017 | Author: Ken |
歴史を変えたレコード。
「世界を変えたレコード」2:C・パーカー、モンク、ガレスピー、O・コールマン・・? 悩んだ末、ぼく自身はこの3枚だ。1)ミンガス’56「直立猿人」公民権運動の高まりとともに主張を掲げたアグレッシヴな集団即興演奏だ。2)’60「マイ・フェヴァリット・シングス」新しいコルトレーン・ミュージックの道を切り開いた。3)’70「ビッチェズ・ブリュー」60年代のスリリングで鋭く切り込むサウンドを捨てさり、新時代に突入して行ったマイルス。革新の最前線を切り開いてこそモダンなのだ。そう、いままでに聴いたことの無いサウンドの斬新と心地よさ・・・しかし、これら変革にについて行けないファンも数多くいて彼らは離れていった・・・。あの衝撃もいま聴けば懐メロに聞こえる。時代が変わったのだ。もう音楽に心を昂らせるエネルギーも革新性も無い時代。ハイテクが進みながら悲しいことだ。気の抜けたようなポップスが空しく流れて行く・・・。
7/ 26th, 2017 | Author: Ken |
31.3mmの宇宙。
LP RECORD JACKET
1フィート=一尺=LPレコード、約30cmというのは人間のサイズだ。その面積と表現には無限の可能性が秘められている。60年代、なかでもリード・マイルス(Reid Miles)には目を見張るものがあった。大胆なタイポグラフイ、鮮烈なトリミングとレイアウト。カッコいいのである。輸入版は貧しい高校生のガキには高値の花だった。買えもしないのにレコード店でどれほど眺めただろう。どうしたら「こんなデザイン」が出来るのだ?そのセンスを得ようと必死に考えましたね。PCなんて夢にさえ出て来ない時代だ。いまや死語となった水張り、烏口、面相筆。光沢を出すために卵白をポスターカラーに練り込んだりして・・・もう半世紀以上の時が過ぎ去った。・・・★この中に2枚、リード・マイルスでないものがあります。さて、どれでしょう?
実は中段の左から2つめMJQと下段の3つめC.Connorがぼくの作品です。課題のジャケットデザイン、高2の17才ガキでした。N.Y.に行きたい!でも貧しかったし、ドルが¥360でバイトが日当¥400。プレーヤーも無く、ラジオとジャズ喫茶、GIが捨てていった EsquireやLife誌にため息ばかりでした。
7/ 20th, 2017 | Author: Ken |
「世界を変えたレコード展」
LP RECORD
「世界を変えたレコード展」:かって31.3センチ四方の宇宙に魅せられた。もう、LPを聞く事も無くなったが、あのずっしりとした重量感と針を降ろした時の音ので出しの感激、それにはアナログという人間尺度の存在感があった。クラシックは歴史だし、ポップスには興味が湧かないし、ぼくにとっては結局ジャズなんですね。展示会場を歩いていると、これも持っている、あれも・・・と。古い思い出が蘇る。あんなに夢中になってむさぼるように聴いたのに・・・今は物置で長い眠についている。
6/ 8th, 2017 | Author: Ken |
COOL STRUTTIN’
6/ 8th, 2017 | Author: Ken |
Roland Kirk
3/ 4th, 2017 | Author: Ken |
MJQとBACH
Modern Jazz Quartet
ヰタ・ムジクアリス:バッハとジャズ。Modern Jazz Quartet ジョン・ルイス(p)、ミルト・ジャクソン(vib)、パーシー・ヒース(b)、コニー・ケイ(ds)、…..いまはもう誰もいない。50~60年代当時ファンキー、アーシー、ソウル、ハードバップ全盛期に、まるでクラシックの弦楽四重奏のような繊細でクリスタルの響きを聞かせてくれた。ベルサイユ、フォンテッサ、コンコルド、黄昏のヴェニスなど題名までヨーロッパそのものだし、集合即興演奏などバロックとジャズの融合だった。優雅で、デリケートな叙情があり、まさに「風雅の技法」である。華やかで新鮮で美しいメロディー。知的な大人のジャズであった。CONCORDにおける「朝日のごとくさわやかに」…M・ジャクソンのヴィブラフォーンが何とも素敵なイントロを奏でるのだが、最初は知らなかった。後にバッハの「音楽の捧げもの」を聞いていたら、アレッ、これって2つのヴァイオリンによる同度のカノンじゃないか!MJQが何ともお洒落に取り入れていたもんだ!と。(1747年、老バッハがフリードリヒ大王の宮廷を訪ねた際、ハ短調テーマを大王より与えられた。バッハはその場で即興演奏を行ったが、後に作品に仕上げ献呈した。それが音楽の捧げものである)。…..MJQ初来日当時は、アート・ブレイキーの熱く激しいファンキーさに酔っていた。特にM・ジャクソンはハードバッパーとの競演が多かったし「プレンティ・プレンティ・ソウル」というブルージーなレコードもあった。ところがMJQでは押さえた演奏で、かえって際立つのだ。確かにバロックとジャズはポリフォニー音楽だし、即興演奏なども似ている。…それからダブル・シックス・オブ・パリス(6人編成のスキャットによる合唱、後にスィングル・シンガーズ)、ジャック・ルーシェも盛んにバロックジャズを演っていた。…..バッハ「音楽の捧げもの」トリオ・ソナタ、一晩中でも漂っていたい音楽だ。大王のテーマがフルートで現れるところなんて……。MJQ、メンバーはみんな逝った。だが、その音はいまも耳に残っている。
2/ 15th, 2017 | Author: Ken |
Love, your spell is everywhere……Gloria Swanson
カーチス・フラーの名盤「Blues-ette」(1959)、針を降ろした瞬間、ユニゾンで響くFivespot after darkのサウンドに引き込まれた思い出がある。そしてLove, your spell is everywhereも美しい。1929年の映画”The Trespasser ・トレスパッサー”のためにEdmund Goulding 作曲、Elsie Janis 作詞、主演のグロリア・スワンソンが歌っている。
さっそくyoutubeで探してみた。・・・やはり時代というか、そんなもんかですね。そして、あの名作「サンセット大通り」監督ビリー・ワイルダー(1950)を何度目になるだろうかまた見直した。よく出来ていますね。過去の栄光の妄想に正気を失った大スター。殺人を犯し、群がる報道陣とフラッシュ、傲然と艶然と階段を降りる・・・シュトロハイムがアクション!と。同年作の「イヴの総て」のベティ・デイヴィスもなかなかだが、彼女の「何がジェーンに起こったか」の狂気度も凄かった。・・・時代を風靡した銀幕のビッグスターが老醜と狂気を演じる。だからこそよけいに凄みが・・・。
1/ 21st, 2017 | Author: Ken |
MILES AHEAD
MILES AHEAD : 空白の5年間という売り文句に行ってはみたが、コカインでラリった一日の幻覚ってとこか。銃はぶっ放すはカーチェイスはあるは、安っぽいことこの上ない。おまけにH.ハンコックやB.エヴァンスももうちょっと雰囲気のあるのがいなかったのか。まあ、興味を持てたのがG.エヴァンスとのシーンぐらいかな。一言でいえば「チープ!」確かに76~81年はマイルスは一切活動していない。復帰した頃にライブに行った。大阪・扇町公園プールを干した舞台だ。脚を引き摺りながら弱々し演奏。そのショボイ音を聴きながら「嗚呼、ジャズは終わった」と痛切に感じた。それ以来、ライブに行くのもレーコードを買うのも止めた。昔、スィングジャーナルや自伝なんかでマイルスを勉強したものだ。空白の時代は健康不調、コカイン、セックス、酒で、とても音楽活動や更年期障害で創作意欲も枯渇していたのだろう。あの時代を画するジャズを牽引してきた帝王がだ。ビッチェズ・ブリューの鮮烈さ!複合リズムとエレクトリック・サウンドに興奮したものだ。
12/ 21st, 2016 | Author: Ken |
Bill Evans
Bill Evans
友人に刺激されてまたジャズを聴くようになった。想起すると、なかでもビル・エバンスが好きだった。あまりにも名盤が多過ぎて選ぶのに迷ってしまう。あれこれと思い浮かべたら60年代初期のものばかりになった。Portrait in JazzもExploraitionsも、みんなみんな・・・。一枚だけスリリングなモントルーのライブが68年だ。(このジャケットのお城の写真、その昔、隣りのレストランでレマン湖の風に吹かれながら昼食をしたことがあった)。ビルの来日は73年だったかな?ピアノに突っ伏したスタイルで、リリカルで透明で美しく、弾んで、歌うのです・・・いまもそのシーンを思い出します。
12/ 19th, 2016 | Author: Ken |
Born to be Blue・・・ブルーに生まれついて
Born to be Blue
「Born to be Blue」70年代のチェット・ベイカーを描く映画なん