1/ 1st, 2016 | Author: Ken |
明けましておめでとうございます。2016
2016
本年も宜しくお願いいたします。
2016年/元旦
12/ 21st, 2015 | Author: Ken |
Old Tee Can
TeeUp・・・このための小さな道具も、かってはティーグラウンドに砂をひと摘み盛り上げたのが始まりです。そして様々な材料や形が生まれました。日本でゴルフが大きなブームとなり、ダンロップは本格的にウッドティーを販売、全国のゴルフ場で使われるようになりました。DUNLOPも発売以来35年、ウッドティーも進化し、今や素材もペイントも環境に配慮して作っています。ロングセラーの「ゴルフの小さな友」、今日もティーグラウンドで活躍しています。
Teeというのは元々プレーがスタートするところを指す言葉で現在でもティグラウンドの意味で使われ、ティーショットでボールを載せる道具、すなわち「ティーペグ」のことを指します。英語でも”tee peg”より単に”tee”というほうが一般的です。ティの形状にはきちんとルール上の規定があり、「4インチ(101.6㎜)以下で、プレーのラインを示したり、ボールの動きに影響を与えるようなデザインであってはならない」(ゴルフ規則第2章55項要約)とされています。
現在のような形のティが登場したのは19世紀の終わり頃のことだそうです。1892年にイギリスのパーシー・エリスが特許を取得した「Perfectum tee」が、地面に突き刺すタイプのティの元祖だったようですです。(ティの特許としては1889年に、スコットランドでウィリアム・ボックサムとアーサー・ダグラスが取得したものが最初とされていますが、このティは地面に置くタイプのものだったそうです。
ティーショットの順番を決めるのにも用いられ、ティーをトスして地面に落とし、先端を向いた方が先に打つ、といったことも行われていました。この小さなものにも沢山の歴史が詰まっているんですね。
●ウッドティー:もう何十年も同じものを売り続けているんだが、何か新鮮で他社にないものを作れないか?こんな相談があった。新奇なものもいいが、この際1930~50年代の古めかしく装ったらどうだろう。その辺は一番得意の分野だ、イラストレーションも「かって良き時代を彷彿させるもの」にしてネ。それで出来たのが、この「オールド・ティー・キャン」だ。
■ Client: DUNLOP(2015)
12/ 21st, 2015 | Author: Ken |
Design : Ping Pong Putt
Design : Ping Pong Putt ピンと打てばポンと返って連続パットできる。
テンポの良さと擬音のユーモラスさのパット練習器です。またゴルフの旗をピンと言いますし、誰もがポンと一発で入れたいものです。「パット・イズ・マネー」と言われるほどゴルフでパットは重要です。ドライバーやアイアンの練習は飛ばせるしダイナミックで爽快です。パッティングの練習は地味で腰が痛くなるし退屈です。何か楽しみながら出来る方法はないか?テニスの壁打、一人キャッチボール、一人サッカー・・・
これだ!まず楽しい、癖になる、ボール一個でいい。ネーミングも言葉通り。ピンポンパットだ。シンプル・イズ・ベスト。ハイテクの時代にローテクで人間的なのがいい。「ゴルフをもっと楽しく、もっと豊かにする」アイデア商品をこれからも考え続けて行きます。DUNLOPから2015年新発売!人気上々でベストセラーの気配も見えます。
■ Client: DUNLOP
12/ 21st, 2015 | Author: Ken |
Ladies Fashion Catalog
女性ファッションは独特の世界だ。特に中高年がターゲットの高級品は背景が重要である。そしてウェアを支える小道具たちも。撮影場所や贅沢感を出すためにロケハンを繰り返した。楽しい思いでである。
11/ 21st, 2015 | Author: Ken |
ぼくはこれでできています。
なぜ何もないのではなく、何かがあるのか? 哲学的形而上学じゃなく物理学としての本当の姿を知りたい。
●「なぜ宇宙があるのか?」「なぜ世界があるのか?」「なぜ無ではないのか?」「なぜ私は私なのか」それが知りたいのだ。
私は物質で出来ている。炭素系生物 → 分子 → 原子(1億分の1cm) → 原子核(1兆分の1cm)→ 素粒子 →クオーク。人間はここまで追求してきた。しかし、全てを包括する宇宙はというと、137億2000万年前にビッグバンがあり、宇宙は「無」から誕生した。その直後にインフレーションが起き光速度より早く膨張した。じゃ「無」とは何だ? 「真空」とは何だ? 無は何も無いことではなく、真空は常に電子と陽電子の仮想粒子としての対生成、対消滅が起きている。つまり、相殺されいているが、瞬間においては、「真空のゆらぎ(量子的)」があり無限大のエネルギーが存在しうるのだ。極微の宇宙が生成消滅を繰り返す「無」、そこから、量子論的効果によって時空(10-34cm )が発生した。
●生物を含むすべての物質は原子からできている。
●2個以上の原子が結合して分子がつくられ、多くの組 み合わせにより多数の分子がつくられる。
●原子はプラス電荷を帯びた原子核と周辺のマイナス電荷を持つ電子からなってい る。
●元素の化学的性質は、その原子の電子の数、外側の電子の配置によって決 まる。
●原子の「大きさ」は約1億分の1cm、原子核の「大きさ」はその1万分の1以 下である。また電子 1 個の「大きさ」は原子核の約2000万分の1。
●原子の質量は原子核に集中している。電子の質量は原子核の2000分の1 以下である。
●原子の中の電子は軌道を描くのではなく、存在の確率として雲のようにある。
●原子のと周辺の電子の集団との間は真空になっていて電気力が働く空間である。
●物質は原子でできており、中央に原子核があり、その周りに電子がある。原子核を構成するのは陽子と中性子であり、それらは、原子の大きさの10億分の1以下の大きさのクオークによってできている。
●素粒子はフェルミ粒子ボース統計に分けられ。フェルミ粒子はクオークとレプトンに分類される。クォークやレプトンは点粒子として扱われる。ボース素粒子には、素粒子間の相互作用を伝達するゲージ粒子と素粒子に質量を与えるヒッグス機構に関連して現れるヒッグス粒子とがある。ただし、重力を媒介する重力子は未発見である。
●いや、素粒子と呼ばれるものは振動する弦でできている。超弦理論になると、もう数学と形而上学の世界であるから物質の概念では判断できない?
人間はここまでは分った。それもここ100年超ほどの現代だ。じゃ、その素粒子でできた私がなぜ極微の素粒子のことを考えるのだ?自分を意識する脳は原子でできていて、素粒子でできている。そして原子の大部分は真空である。この真空と素粒子でできた私。たかが80年程自意識というものを持ち、喜怒哀楽・記憶・想像などと様々な感情というものを持ち、知性を持ち、好奇心を持ち、美意識を持ち・・・分らないことばかりである。ああ、気が遠くなりそうなこの宇宙と存在。なぜ何もないのではなく、何かがあるのか?
11/ 21st, 2015 | Author: Ken |
シャークマウス・Flying Tigers
シャークマウス(シャークティース)、あのフライング・タイガースがP-40の機首に描いたノーズ・アート、アイコンだ。何ともアメリカ的というか戦争道具にコミック的意匠とは!大らかなのである。中国国民党に招聘され、指揮官はクレア・リー・シェーンノート。訓練教官・顧問・参謀としてのお雇い外国人だ。要は傭兵みたいなもので高額の給料を受給し月給プラス敵機を1機撃墜するごとに500ドルを支給されたそうだ。アメリカ合衆国義勇軍(American Volunteer Group; AVG)とあるが、戦闘機やパイロットは米国政府が用意して、義勇軍の名を借りたアメリカの対日戦闘部隊であった。日米開戦で「義勇軍」の意義もうやむやになり、ビルマでは、あの有名な加藤隼戦闘隊と死闘を繰り広げたという。AVGが使用したのはP-40Cで、その後、エンジン、12.7 mm機銃6挺と強化された新型のP-40Eも使われた。防弾性能に優れ頑丈ではあるが運動性・上昇力に劣り、軽快な日本機には一撃離脱戦法で闘った。空中戦の常であるが撃墜数は水増しが多く、実際はお互いの被害が最も真実に近い数だろう。ビルマの戦いは黒江保彦「あゝ隼戦闘隊」や檜 與平「つばさの血戦」に生き生きと描かれている。
●シャークマウス:このアメリカデザインの象徴ともいえるアイコンは、代々受け継がれ、ヴェトナム戦争ではF4ファントムに描かれ、現代ではウォートホッグことA-10サンダーボルトIIに描かれている。アメリカにはこんな伝統が流れていてゴルフのシーンにも登場した。フライング・モンスターとしてDUNLOP SRIXSONのボールにもデザインされた。
その情報を見て、早速日本でも取り入れた。アメリカではボールだったが、随分と頭を捻った。そうだ!ギフトボックスにしよう。大きな箱なら迫力があるしタイトルはBITE THE BIG SKY「大空を咬破れ」。ゴルフだから強力に飛ぶイメージだ。あのお固い会社が、このアイディアを受け入れてくれるかな?通りましたね。随分と評判になりお客様に喜ばれた。これも子どもの頃から飛行機が大好きで写真やマーキングを集めていたせいだろう。
11/ 17th, 2015 | Author: Ken |
Jagdpanther
Jagdpanther
Jagdpanther 駆逐戦車ヤクートパンター/砲塔を搭載せず避弾経始を考慮した80mm厚30度の傾斜装甲を擁し「パンター車体」に搭載、車体から戦闘室に延びるラインは一体化され優れたデザインとなっている。耐弾性、生産性に優れ、1943年10月に試作車が完成、制式化が行われた。パンターの駆逐戦車型を表す「ヤークトパンター」と名称された。高初速の71口径、8.8cm KwK43砲を搭載、車体後部に機関室、車体中央部に避弾経始に優れる戦闘室、車体前部に変速機、操向変速機を配する。エンジンはマイバッハHL230P30/700hp(ガソリン)。動力は後部機関室内の床下のカルダンシャフトを介して車体前部の変速機へ、減速し操向変速機で左右の起動輪へと配分される。搭乗員は5名であった。
その昔、ロンドンの「 帝国戦争博物館」に行った。T34/85と並んで「ヤクートパンター」があった。そのシンプルなデザインとドイツ的合理性設計の構造美を見た。何かFW190を設計したクルト・タンク技師の設計思想と通じるような気がする。徹底した合理化とシンプルさである。
・・・男の子は「軍艦・飛行機・戦車」が大好きだ。プラモデルの箱を眺めているだけで眼前に大和の勇姿やマスタングの爆音が聞こえるのだ。カッコいいことこの上ない。そして組み立て始めると凝ってしまうのだ。文献をあさり写真で細部を点検し、時代考証や背景を調べ・・・結局、完成しないのだが、その空想の時間が楽しいのだ。そのダイナミズムに震え、いつかぼくも描いてみたい!そして数十年、やっと描いた。
★英国「帝国戦争博物館・Imperial War Museum」「王立空軍博物館・Royal Air Force Museum」を見ても、日本との展示表現の差が感じられる(戦勝国だからか?)全てを「モノ」と展示し、歴史の記録であり、戦争の功罪を声高く叫んでいないことだ。靖国の「遊就館」などは「情緒」が過ぎて居たたまれなくなるのだ。要は「判断するのはあなただ」という視点を持ちたいと思う。歴史とは正しく知り認識するために残された資料を読み解き判断するべきものなのだ。そのためにも勉強しなければ・・・。
10/ 21st, 2015 | Author: Ken |
吠える男
時は1920年代後半…私はボストン児である。ヨーロッパを自転車で旅していた。ドイツ・モーゼル河畔で酷い熱を出し記憶を失った。
古い僧院の藁の上で気がつき、一人の修道僧が看病してくれていた。・・・奇妙な事に夜になるとどこからか泣き、吠え、喚く声が夜通し聞こえるのだ。修道僧は私には聞こえません。熱のためです。・・・ある夜、部屋を抜け出し吠え声の場所を探した。・・・窓から覗くと裸の男が泣きわめいていた。・・・後ろに総院長が立っていた。「その男は気が狂っているのです。悪魔なのです」。・・・私は鍵を盗み男を解放してやった。・・・私はボストンに帰り恰幅がつき穏やかな日々を送っていた。その頃から新聞に、ブラウナム・アム・イン生まれの男の記事が載るようになった。あの吠える男だ。・・・(ブラウナム・アム・イン=ヒトラーの出生地)
●叫ぶ男 ( The Howling Man )チャールズ・ボーモント著/小笠原 豊樹・訳「夜の旅その他の旅」(異色作家短編集)早川書房 1961
もう何十年も前に読んだのだが、また本箱をかき回してみた。上手い!何と言う技の冴えだ。「奇妙な味」の技巧小説である。ボーモントはレイ・ブラッベリに師事し38歳の若さの1967年に若年性アルツハイマーでこの世を去った。同じく「隣人たち」の意表を突くサスペンス。これは「侵入者」という映画になり本人も出演している。・・・こんな短編を読むとほとほと感心しますね。
●「誕生と破局」ロアルド・ダール著/開高健・訳「キスキス」(異色作家短編集)早川書房
オーストリーの辺境の街で一人の男の児が産まれた。母親はいままで三人の子を幼くして亡くしていた。「先生、助かりますよね・・・どうか生かせてください」「大丈夫ですよ丈夫に育ちますよ。ところでお名前は何と?」「アドルフですわ、きっと育ちますよね」。
実話を元にしているとはいうが、この話作りの技巧といったら!怜悧で皮肉でユーモアと辛辣と、残酷で読者をいたぶるエンターテインメントと・・・
10/ 19th, 2015 | Author: Ken |
The Maiden 乙女
彼女は比類なく美しかった。彼の眼にうつるのは彼女一人。彼は一時を惜しんで見つめ、恋いこがれた。すらりと高く、麗しく、彼女は立っていた。 ・・・彼女は自分の前に身を投げ出す男たちを、ひとり残らず、サディストらしい彼女のやり方で愛したのだ。 ・・・そして今、彼は彼女の方に疲れ切った頭をのせた。そして空を見上げ、恋する男の眼で彼女の顔の長い線に見入った。 ・・・そして二人 ・・・一枚の刃で結ばれた彼と彼女は深紅のオーガニズムにひたりながら、星の消え行く空の下に横たわっていた。
「乙女」レイ・ブラッドベリ・・・1ページにも満たないほどの短編だがその耽美、残酷美、プロット、リズムも冴え、奇妙な味の余韻がある。
ギロチンについてもっと知りたいのなら以下の本がお薦めです。
■「ギロチン―死と革命のフォークロア」 ダニエル ジェルールド著/金沢 智・訳/青土社
この恐るべき装置はフランス革命が生んだ。アンシャンレジームの矛盾を人道主義に基づいてと、発明された機械、ギロチン。ギヨタン博士は不名誉な名として歴史に残った。しかし先行する機械はあったのだ。「スコットランドの娘」「マンナイヤ」と呼ばれていた。あの父親殺しの悲劇の乙女ベアトリーチェ・チェンチも1599年に9月11日に執行された。・・・ギロチン、その血にまみれた誕生から廃止までの歴史、作家や芸術家たち与えた衝撃と大衆の受け止め方、恐怖の文化史だ。
■「死刑執行人サンソン」安達正勝・著/集英社新書
代々にわたってパリの死刑執行人を務めたサンソン家四代目の当主シャルル=アンリ。信心深く、国王、王妃を崇敬し敬愛していた。そして他ならぬその国王と王妃を処刑したことによって歴史に名を留める。それはフランス革命の裏面史だ。
■「ある首斬り役人の日記」フランツ・シュミット著/藤代 幸一 訳 白水Uブックス
ドイツ、ニュルンベルクの死刑執行人フランツ親方の日記。1573年から1617年までの刑罰の記録。
刑の執行月日、罪人の名前、その出身地、罪状、執行された刑罰が淡々と記述されている。(余談だがガストン・ルルーの短編「金の斧」は秀作である)。
■「パリの断頭台」バーバレ・レヴィ著/喜多迅鷹・元子/訳 文化放送開発センター出版部
フランスの死刑執行人・サンソン家の7代にわたるドキュメンタリー。
■「斬」綱淵謙譲 文春文庫
首切り浅右衛門として異名を馳せた男の歴史小説。七代に亘る一族の歴史と最後の首切り人吉亮を描く。その元ネタになったのが「山田朝右衛門の回想」報知新聞1908年。明治十三年に制定された刑法で「死刑ハ絞首ス」と定められた。浅右衛門吉亮の「斬」は使命を終えた。明治四十四年没。享年五十八歳。技に長け、大久保利通暗殺犯島田市朗らや、高橋お伝、雲井竜雄、夜おきぬ等を処刑した。その時、涅槃経の四句を心中に唱え、人先指を柄にかけるとき「諸行無常」、中指を下ろすとき「是生滅法」、薬名指を下ろすときに「生滅滅已」、小指を下ろすが迅いか「寂滅為楽ッ」という途端に首は前に堕ちるんです。と語る。
10/ 5th, 2015 | Author: Ken |