4/ 24th, 2010 | Author: Ken |
遠い国の戦争。
「イラク戦争なんだったの?!」市民検証集会に行って来た。悪の枢軸、大量破壊兵器、フセインの圧政と、様々な理由で2003年に強行されたイラク戦争。「大義なき・石油のための戦争」と多くの反対と疑問を持ちながら、わが国も自衛隊を派遣した。そこには空爆の下に逃げ回り、死んだ人々がいるという現実より、戦争報道はまるでTVゲーム、映画、スポーツ観戦のように見えた。
….何か遠い国の別次元のような世界だった。あれから7年、イラクは混迷の度を深めている。
まず高遠菜穂子さん(03年よりイラク支援に関わり、04年ファルージャ近郊でイラク武装グループに拘束される。現在、破壊された学校を再建する「ファルージャ再建プロジェクト」をイラク人と共にすすめている。「イラク・ホープ・ネットワーク」代表。「イラク戦争の検証を求めるネットワーク」呼びかけ人)のお話があり、ついでワセック・ジャシムさん(「イラク青年再建グループ」のスタッフとして人道支援活動に尽力、現在ファルージャで中学校英語教師)のお話だった。彼は04年11月2度目のファルージャ総攻撃直後、米軍が避難民に遺体返還した時の様子を撮影し、国際社会に大きなインパクトを与えた。正視に絶えられない映像である。
異常に焼けこげ、異様な青さの死体、破壊された遺体、これが民間人なのである。イラク国民2500万人の内5人に1人が難民であるといわれている。また劣化ウラン弾なのだろうか、出生異常の赤ちゃんが急増しているという。愚かな大統領と軍産複合体、戦争請負企業、最も豊かな国々が、最も貧しい国で行う暴力。これが世界の現実で人間なのだと開き直られても、答えに窮してしまう。
「遠い国の戦争」と言う前に、どこかでわたしも加担しているのだから。でも、わたしに何ができるのだろうか…。