8/ 21st, 2010 | Author: Ken |
健康のためなら死んだっていい!
癒しがブームである。そして健康のためと称するグッズやヒーラーたちが「効く!」と大宣伝である。健康食品やら体にいい事ずくめ、メタボに、血がサラサラに、肩こりがと、磁気ネックレスから呪術師まで満艦飾である。全部試したら不死身になりそうだ。誰だって健康でいたい。長生きもしたい。髪の毛もほしい。健康願望には限りがない。未だにゲルマニュウムとかラドン温泉なんて自然放射能浴びていいのだろうか。そして怪しげで面妖な健康法って肉体的にも精神的にも不健康極まるんじゃないか?
また日本人の腸は西欧人より長い?。…根拠の無い孫引き大会。短いというデータもあり個体差でしょう。明確なデータが欲しいものです(そんな研究者いますか?)。こういう都市伝説を吹聴するのはいかがなものか?というより無知と偏見を曝すだけだ。
さるメーリングリストで最近「波動」やら「ヒーリング」なんぞがホンモノだインチキだとかまびすしい。前にも「六本脚の鶏」なんて話で騒いでいたから僕の飼っている14本脚の鶏を見せてあげたら静かになった。こんな話はお酒の席では大好きなので参加したいのは山々なのだが、あまりの馬鹿々さに白けてしまうのだ。こんな論議をいくら繰り返しても無駄でしかない。
疑似科学や迷信のたぐいはアホくさいからこそ面白いのだ。要は「信じるか」「信じないか」それだけである。
「イワシの頭も信心から」それはそれで結構なのだが押し売りは止めてほしいね。….奇術師のジェームス・ランディは「科学的に実証できる超能力者に、100万ドルを進呈する」という趣旨で、世界中から挑戦を募っているから自信があるんだったらチャレンジしてみたら。http://www.skepdic.com/randi.html 簡単なことじゃないか。
あの権威が言ったから正しい。….それが間違い。学歴や教授、医者、弁護士、パイロット、議員バッジなどの権威とユニフォームに騙される(結婚詐欺師は必ずこんな職業を使うね)。数学者や物理学者だって神を信じている人もあれば、学校を出ていなくてもクールにトンデモ系を喝破する人もいる。可笑しいのは「信じる系の人たち」何で科学用語を使うのだろう。「θ波」「コズミックエネルギー」「超低周波磁気」「波動」云々、それを厳密に科学的に使うのではなく、抽象的・形而上学的に使うのですね。訳が分からないから便宜上ですか?権威付けですか?まあ磁気なんて古くはメスメルの動物磁気からなんでしょう。
ホメオパシー(思考の希釈)、水にありがとう(これは躾けの問題、わたしも御飯を頂く時合掌する)、手かざし(赤外線と発汗はある、膝なんかぶっつけたらイテーッ!そりゃさするわな、おふくろもよく癒してくれました。これヒーリングですよね)。そりゃ、優しくマッサージしたりおだやかな言葉をかければ患者さんは落ち着くし痛みも治まる。ヒーリングとはそのようなものなのに科学用語で権威付けしたり、再現性、検証性のないデータをちらつかせるからおかしいのだ。まして金儲けのネタにまで…。
真面目に言えば「科学」とは自然を数学で表したものでしょう。音楽が楽譜で表せるように。でも音楽の持つ感性とかソウルとかは楽譜じゃ表記できませんね。そして音楽はレコードの溝から磁気になりデジタルですね。これって数学じゃないの?….ITからBITでしょうか。でも音楽って心に響きますね。こんなジョークもありますよ。「失恋した。たいしたことはないサ、脳の微量の化学物質と微弱電流が少し変化しただけサ、でもどうして涙が流れるのだろう…」。そう、理性と心の問題という厄介な感性があるから人間なんですよ。科学は失敗の積み重ねで成立してきたものであり、「再現性」と「実験による実証性」が根源でしょう。科学では分からないこと一杯あるし間違いもおかす。しかし間違いを正すのも科学なのですから。….そんな態度で生きたいものですね。
7/ 30th, 2010 | Author: Ken |
パノラマ島?パラノイア?キッチュ?
嗚呼…..!夢、狂気、妄想、幻想、妖美、サディズム、エロティシズム、グロテスク….。江戸川乱歩の「パノラマ島奇談」(1926)はパノラマと言うよりパラノイアだ。主人公人見広介を現代のディズニーランドやラスベガスに連れて来たら何と言うだろう…。
このお話を読んでいると何かボッシュの「悦楽の園」を彷彿させるね。まあ、公共という名の下に日本列島がパノラマ化しているが。かって神戸六甲にも「二楽荘」(写真右上)なる西本願寺22世法主・大谷光瑞が建てた白亜殿があった。インドのアクバル皇帝時代の建物やタジマハールを模し、英国室、支那室、アラビア室、インド室、エジプト室、などがあり、大谷探検隊の収集品も展示されていたそうだ。
明治41年から大正3年までの短い命でありその後売却され昭和7年(1932)焼失した。建築からわずか25年のことであった。ケーブルカーや冷気を六甲山から引くパイプなど、贅の限りを尽くしても1〜2年で建てたというから張りぼて臭いが…。
いま「歎異抄」がブームだそうだが親鸞が見たとしたら何と言っただろう。その顔を見たいものだ。….ボクも他力本願で行こ…狂王ルートヴィッヒ2世のノイシュバンシュタイン城、バブルに沸くドバイの建築群、規模は姑息だが我が国のバブル期にも全国にバブルの塔が現れた。人間は金力と権力さえあれば、古今東西この手のワンパターンの人になる。利己的な遺伝子が己の種を残すためというより、顕示欲と執拗な不安に苛まれるんだろう。己を顕現させる永遠の象徴が欲しいんだ。ヒットラーなんて陥落寸前のベルリンの壕のなかでゲルマニアの夢を見ていたし、ファシズムの独裁者は巨大な建築物を欲しがる。スターリンも、チャウセスクも北朝鮮も…。
キッチュというか俗悪というか一つ間違えば悪趣味のオンパレードだ。ギトギト、ゴテゴテ、これでもか!これでもか!….。
我が国の政治家もお役人さんも負けてはいないですよ。田舎に突如バッハホールだとか美術館とか、公共物と称する巨大建築物…。それがステロタイプのガラスと打ち放しのコンクリート。ポストモダンだってさ。H鋼に梅干し色や青リンゴ色塗っちゃって…。
悪口になてしまったが、この「シュヴァルの理想宮」は特別だ。1879年フランス南部は片田舎オートリーブにおいて郵便配達夫であるフェルディナン・シュバルは奇妙な形の石に躓いた。インスピレーションだ!それから石を拾い、庭先に積み上げ、1912年まで33年間宮殿を作り続けた。奇ッ怪でユーモラスで執拗。夢に取り憑かれた一人の男の人生。凄い迫力だ。(写真左下)
後にシュールレアリスムのアンドレ・ブルトンが絶賛。私が知ったのは栗田勇の「現代の空間」という本だった。その異様な写真に見とれたものだ。サンボリスムという言葉もガウディのサグラダファミリアもロスにあるサムの塔もね。…いつかその前に立ちたいものだ。
5/ 24th, 2010 | Author: Ken |
こんな話、あんな話。
いやー、楽しいの何のって。さるメーリングリスト上で「6本脚」のニワトリが話題になっている。こんな面白い話題は久々だ。
ぼくだって黙っていられない。血が騒ぐのですよ。河童の木乃伊、鬼の爪、人魚の木乃伊、肉付の面、火星の人面岩……。あるわあるわ、海外ではロンギヌスの槍、ユニコーン、聖遺物、もちろん失われたアークも、雪男の頭皮やネッシー、アダムスキーの宇宙船、もうたまりませんね。…こんなニワトリはやはりキメラ(Chimera)なんでしょうね。
たかが6本脚が何だ!ぼくは14脚のニワトリを飼っているんだ。これで驚かないのだったら千手観音ならぬ千脚鶏も知っているのだ。どうやって歩くの?なーにナチスの行進ね。あれ「アヒル足行進」って言うし、中国や北朝鮮の軍事パレードをYou Tubeで見て、凄いシンクロしていて、CGじゃないの?って思ってしまう。この鶏は右、左って見事にシンクロして歩くんだ。そういえば太閤秀吉は指が1本多かったというし、ルドルフ二世は不思議物のコレクターであったし、シーザーは馬の蹄がもう一つ横についている馬を珍重した。…..お遊びで言うのはいいけれど、信じる人もいるから気をつけたいものだ。
しかしだ、このバイオテクノロジーの時代には、急速に成長する肉豚、クローン、豚に人間の臓器を作らせたり、気味の悪い話が現実になりつつある。脚がたくさんある鶏ならもも肉の生産性が上がるしね。いっそのことips細胞から脚だけの鶏を作ったりして。だから本当のような気がして来て「一種のカルト」みたいなものにハマるのですね。あのシャーロック・ホームズの原作者コナン・ドイルだって妖精写真や降霊術を信じていた。ぼくは疑似科学には笑ってしまうから好きなんだ、何が動物磁気だ!ホメオパシーだ!
奇術師のジェームス・ランディは「科学的に実証できる超能力を持つ者に、100万ドルを進呈する」と、超能力者の挑戦を募っている。いまだに誰も挑戦していないから、ヒーラーたちどんどん挑戦すればいいのに。100万ドルだよ!
…ぼくの多脚鳥はフォトショップというお店で買ったんだ。そうそう「秘密の動物史」って本知ってる?これは素敵だよ。脚のある蛇のX線写真や、頭に鹿の角をつけた兎や不思議な動物がいっぱい。
4/ 24th, 2010 | Author: Ken |
遠い国の戦争。
「イラク戦争なんだったの?!」市民検証集会に行って来た。悪の枢軸、大量破壊兵器、フセインの圧政と、様々な理由で2003年に強行されたイラク戦争。「大義なき・石油のための戦争」と多くの反対と疑問を持ちながら、わが国も自衛隊を派遣した。そこには空爆の下に逃げ回り、死んだ人々がいるという現実より、戦争報道はまるでTVゲーム、映画、スポーツ観戦のように見えた。
….何か遠い国の別次元のような世界だった。あれから7年、イラクは混迷の度を深めている。
まず高遠菜穂子さん(03年よりイラク支援に関わり、04年ファルージャ近郊でイラク武装グループに拘束される。現在、破壊された学校を再建する「ファルージャ再建プロジェクト」をイラク人と共にすすめている。「イラク・ホープ・ネットワーク」代表。「イラク戦争の検証を求めるネットワーク」呼びかけ人)のお話があり、ついでワセック・ジャシムさん(「イラク青年再建グループ」のスタッフとして人道支援活動に尽力、現在ファルージャで中学校英語教師)のお話だった。彼は04年11月2度目のファルージャ総攻撃直後、米軍が避難民に遺体返還した時の様子を撮影し、国際社会に大きなインパクトを与えた。正視に絶えられない映像である。
異常に焼けこげ、異様な青さの死体、破壊された遺体、これが民間人なのである。イラク国民2500万人の内5人に1人が難民であるといわれている。また劣化ウラン弾なのだろうか、出生異常の赤ちゃんが急増しているという。愚かな大統領と軍産複合体、戦争請負企業、最も豊かな国々が、最も貧しい国で行う暴力。これが世界の現実で人間なのだと開き直られても、答えに窮してしまう。
「遠い国の戦争」と言う前に、どこかでわたしも加担しているのだから。でも、わたしに何ができるのだろうか…。
4/ 12th, 2010 | Author: Ken |
外骨さん、大好きだ!
こんな凄い人がいた。宮武外骨(慶応3年1867〜昭和30年1955)、ジャーナリストにして世相風俗研究家、反骨とパロディに徹し面白可笑しく世相を批判した。あのマイケル・ムーアだって真っ青になる人だ。あの明治時代にここまでやるか!
とにかく「頓智研法発布式」として「第一條、大頓知協会ハ讃岐平民ノ外骨之ヲ統括ス」と大日本国憲法発布を皮肉って不敬罪に問われ入獄3年8ヶ月。その生涯で入獄は4回、罰金・発禁などは29回に及んだ。その「頓智協会」設立のお知らせも効いている。
「美玉も琢磨せざれば光輝に発せず私剣も砥礪せざれば断割に適せず(古い々ゝ)、本会は一名活機転用学校と称い、専ら時に応じ変に臨んで利用すべき頓智を発育養成するを主義とし、広く会員を全国に募集す。余の名前は「宮武外骨」である。…ついては、この主旨を十全に理解し、今後の頓智の縦横無尽なる活躍に期待せし紳士諸君であるならば参加しない手はないであろう。余の今後の活動に賛同するものは余の居宅にその旨送りたし」。まさに空前絶後の宣言ですね。
そして「滑稽新聞」を創刊し記事の大半を自ら書いた。時事批評から下世話な世相まで、毒を仕込んだパロディー精神、さらに挿絵もなかなかである。…怒り脳天に達し頭がカチ割れたイラストなんか、それはもう! 当局が「滑稽新聞」に対して発行禁止命令を出せば、外骨は先んじて173号を以て「自殺号」として廃刊。しかし翌月には「大阪滑稽新聞」を出すなど何とも奮っている。傑作なのは「真の写真」として自分の顔に墨を塗り紙に推し当てる顔拓。娘が鏡で化粧、映っているのは骸骨。鋏が男女の顔で接吻、タイトルが「切っても切れない仲」。アールヌーヴォーはハイカラ繪にあらず日本古代模様の化物。….とか、当時の写真加工まであったり広告まで楽しめる。彼はアートディレクターだ。デザイナーだ。クリエィターだ。
大正5年(1916)にスコブル面白くて、スコブルためになると、月刊誌「スコブル」を創刊し。大正6年には衆議院選挙に再び選挙違反告発を目的として立候補。投票日前に「落選報告演説會」の告知を出したり、落選後予定どおり開催した。…まあ何と。そのアイディア、ウィット、遊び精神、パロディ、斬新、奇天烈、モダン、ナンセンス、行動…。とても常人には真似できない生き方だが、現代の企画・デザイナーを遥に越えている。とにかく凄い、単なる奇人ではなく真のヴィジュアリストと僕は尊敬している。
外骨さん、大好きだ。
●「宮武外骨・滑稽新聞」赤瀬川原平・吉野孝雄 編:筑摩書房 復刻版(全6冊)別冊「繪葉書世界」
●「過激にして愛嬌あり」吉野孝雄 筑摩書房 ●「外骨という人がいた!」赤瀬川原平:筑摩書房
3/ 27th, 2010 | Author: Ken |
何だか…。
環境問題が喧しい。地球温暖化、温室ガス、不都合な真実、排出量取引、マイ箸、シーシェパード….。エコの大合唱だ。
もちろん環境問題こそ一番大事なことであることは誰だって分かっている。地球は有限であり、ここ一世紀ほどで人間がとんでもなく破壊してきたことは事実である。でも、何だか変なのだ。エコって声高に叫ぶ人と話したら以外と地球や環境に無知である。思いだけが先鋭化して、生きていることがまるで悪であるかのように言う。エコ、エコ、エコエコアザラクって呪文みたいなもんだ。
じゃ、一番環境を破壊しているものは何だ?と質問したらはっきりと答えない。簡単なことだ。軍隊であり戦争だ。世界の軍事、核兵器、戦車、戦闘機、そんなものがどれだけの金と頭脳とエネルギーと人命を奪っていることか…。人間の猜疑心と恐怖と権力と金儲け、エゴこそが元凶だ。
また文明があるから大災害があり戦争をする。1万年前なら大地震があってもほとんど被害なんてなかっただろう。
結局は人間の文明の傲慢なんだろう。…と言って原始に帰れと言うわけじゃない。みんなが少し生活を控えるとか押さえれば済む事だ。
何もマグロを一皿100円で食べなくてもいいじゃないか。安いからといって百均で少し心を痛めながら買物することもないじゃないか。
そういえば日本はバイオ燃料の先進国だった。太平洋戦争末期、飛行機燃料のため松の木から松脂を集め、松根油を採り、薩摩芋からアルコールを作り、自動車は木炭だった。またヨモギを小学生に採らしたのは、それを床下に撒いてオシッコを掛け硝酸を作り、黒色火薬を作ろうとしたのじゃないか?「貧すりゃ鈍する」の例え通り、竹槍というバイオ武器まで持たしたのだから…。
じゃ、ぼくは? 矛盾の塊である。正直に言って分からない。ただ慎ましく生きたいと思う…歳だしね。
●「地球生命圏 – ガイアの科学」ジェームズ・ラヴロック 工作舍:例え話としては素晴らしい。
●「核の冬」カール・セーガン:まるで白亜紀末期のような世界。核こそ環境破壊、個人の死ではない、種としての人類の滅亡である。
●「不都合な真実」アル・ゴア ランダムハウス講談社:未来に破滅があるかもしれない。だからいま未然に防ぐために努力するのだ。
●「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」「リサイクル幻想」武田 邦彦:この人の本、何かオカシイですね。「トンデモ」までとは言わないが、学者の偏見? それとも本を沢山売るために?
●「昭和二十年」首都防空戦と新兵器の開発 鳥居民 草思社:日本人はこうだったのだ。膨大な資料を基にした労作。
3/ 13th, 2010 | Author: Ken |
眉唾。
あなたの血液型って何? やっぱり水瓶座だ! 2012年の惑星直列がサー。日常会話でこんな話多いですよね。ホラ話や遊びならいいけれど本当に信じちゃって押し付けられるのはかなわないですよねー。
これ食べると健康になる!ホザク猿面キャスター、あんたの運勢!デカイ面のオバハンとか…。霊験あらたかな深層水?で顔を洗って出直せって気になりますよねー。マイナスイオンは何処へ行っちゃたの?
常温核融合でエネルギー心配なしと言ったのは誰だ! 本屋で立ち読みしていたら「この手の新書」が多いですね。
ビジネス、健康、生き方、似非心理学・脳科学?ほとんどが眉唾モノですね。科学的と言えば言うほど非科学的なんだから、どうぞタレント稼業で儲けてちょうだい。その人たち自分で自分を信じているの? ….. 嗚呼! 努々御油断遊ばすな。
疑似科学、似非科学、ニセ科学、pseudoscience、ギリシャ語のψευδ(プセウデース)と、scienceの語源であるラテン語のscientia(スキエンティア)の複合語である。ぼくはガチガチの科学信奉者じゃないけれど「科学は間違いをおかすが間違いを正すのも科学である」。地動説も大陸移動説も最初はトンデモ説だったが、科学がそれを解明し定説となった。この気持ちを大切にしたいものだ。
★「超科学をきる」テレンス・ハインズ:疑似科学は 1)反証が不可能であること(ポパーによる反証可能性)2)検証への消極的態度 3)立証責任を転嫁する。と、このようにまとめている。カール・ポターは心理学を疑似科学と断定している。…ホントそう思うね。
★「奇妙な論理」マーティン・ガードナー:疑似科学を自称する人々は 1)自分を天才だと考えている。2)仲間たちを例外なく無知な大馬鹿者と考えている。3)自分は不当にも迫害され差別されていると考えている。4)偉大な科学者や、確立されている理論に攻撃の的を絞(アインシュタインは間違っていた!が多いネ)。5)複雑な専門用語を使って書く傾向がよく見られ、勝手に創った用語や表現を駆使している(思想・哲学書に多い….の類いはわざと難解な文章で誤摩化す手合いが多いですね)。
★「科学と悪霊を語る」カール・セーガン:知識を得るための道具という点では、科学はとうてい完璧などと言えた代物ではない。ただ、
人間が手にしている道具のなかでは、いちばん“まし”だというだけのことだ。…科学は人間の進むべき道を教えてはくれないけれど、
どの道を選べばどうなるかは、はっきりと示してくれる。….でも、火星の人面岩って面白いね。詳しくはまたの機会に。
★「なぜ人はニセ科学を信じるのか」マイケル・シャーマー:たとえ客観主義を展開する哲学集団でさえ、カルト集団になってしまうと。個人崇拝、指導者の無謬性、秘密計画(ハルマゲドン)、最後には資産を差しだせだ。…声高なイデオロギーも似ているね。
★「だます心、だまされる心」安斎 育郎:講演はマジックを実演しながらユーモアと含蓄ある語り口が実に面白い。彼の友人の大槻先生はプロ以上に飛ばすドライバーなんて広告に出たりして自らトンデモ化しているけれど…。「世の中にはまだ科学でもわからない事がたくさんあり、急がずに調べていけばよい」「科学のなすべき役割と宗教の役割は別、それぞれにそれぞれの持分がある」。と。
クールに生きたいと思うけれど悩むのが人間なんだから。自分で自分を見ている自分を、もう一人の自分が見ている姿勢でしょうか。
2/ 17th, 2010 | Author: Ken |
神戸空港
神戸空港が開港4年を迎えた。とても “お誕生日おめでとう” とは言えない気分だ。需要予測を大きく下回り、旅客数も前年から14%減少、231万人で造成地も数%売れたのみ。昨年は全く売れていない。「空港建設には市税を一切投入しない」。と言うが、結局は市民のお荷物だ。お先は不透明感が濃くなるばかりだ。大阪府、兵庫県、神戸市と3空港を巡る話はかまびすしいが、未来は見えようもない。思えば震災の余塵もさめやらぬ時に、空港建設に対し「空港の是非は住民投票で」の声が30万人以上の署名となって表れたが、市は強引に建設を進めた。推進した人たちはいまどう考えているのだろうか…。近い将来、本当の破綻を迎えたときには彼らは何と答えるのだろうか?
… 多分「市民の将来のために作った」と開き直るか、無責任を決め込むのがオチだ。暗澹たる気持ちにさせてくれるネ。だから言わんこっちゃない。昔と今の戯れ歌でもどうぞ。
山崩し海を埋めし山鳩(はと)よ鳴く、くうこくうこ(空港)と聞くは悲しき
2/ 9th, 2010 | Author: Ken |
トンデモなく楽しい。
トンデモ本はトンデモなく楽しい。最初にオオ!と声を上げたのは、そうあれですよ。フォン・デニケンの「未来の記憶」だった。半ば信じたくなりましたね。でも考えれば、何も宇宙人を出さなくても、ピラミッドにしろイースター島のモアイにしろ、人間が作ったのが一番の早道だよね。その作りかけの遺跡や道具もある訳だし。
物事はシンプルであるほど正解に近いとは「オッカムの剃刀」ですね。「ある事柄を説明するためには、必要以上に多くの実体を仮定するべきでない」と。でも「ある事柄が、3つの要素で説明できないのならば、4つ目の要素を加えよ」という格言もある。これも頷ける。
そして、あの五島勉の「ノストラダムスの大予言」だ。これはベストセラーになった。その中でこりゃダメだという写真があった。ヨーロッパで海岸に打ち上げられた半身半魚という写真。あれルネ・マグリットの絵じゃないの(時代がノンビリしてたのかな)。
1999年もとっくに過ぎたけれど恐怖の大王はどこへいったのか!中には素敵な本もあるんだよ。NASAの技術者が著した「円盤製造法」、エゼキエルの書を分析し設計したら円盤が出来た。その合理性と知的お遊び。大好きだ!「第三の眼」ロブサン・ランパ、これは英国人がチベットで超能力の秘法を授かったなんてホラ話の傑作だ。世界的ベストセラーになった。他にも「バミューダ・トライアングル」「雪男」「ネッシー」と限りもない。でもホラ話はエンターテインメントとしていいんだ。どこかの占い師や超能力と称する疑似宗教家、先祖の霊を慰めると称して金を巻き上げる輩。コ奴らには嘘という罪がある。眉にツバをべったり塗ってトンデモ本を楽しむ。これでいいんじゃないかな。
そして馬鹿にするんじゃなく真面目に考えて見るのも必要じゃないかな。
★「トンデモ科学の見破り方」ロバート・アーリック著 垂水雄二・坂本芳久訳 草思社:「トンデモ説」は沢山あるが、その中には真剣な学説があるかも知れない。 かってウェゲナーの大陸移動説は「トンデモ説」と思われていたが 現在は定説になっている。未知の理論が「トンデモ」なのか、 それとも「マトモ」な考えのなのか。その辺をマトモにトンデモ度を考察する本だ。
1「銃を普及すれば犯罪率は低下する」 2「エイズの原因がHIVというのは嘘」 3「紫外線は体にいいことの方が多い」 4「放射線も微量なら浴びた方がいい」 5「太陽系には遠くにもう一つ太陽がある」 6「石油、石炭、天然ガス生物起源ではない」 7「未来へも過去へも時間旅行は可能である」 8「光より速い粒子「タキオン」は存在する」 6「宇宙のはじまりはビッグバンは間違い」
彼は多くの説や統計で検証し彼なりの判断を下し、トンデモ度で採点している。
★「怪しい科学の見抜き方」ロバート・アーリック著 垂水雄二・坂本芳久訳 草思社:
1「地球温暖化はいいこと?」 2「人間はどんどんバカになってる?」 3「コレステロールは気にする必要はない?」 4「ゲイは遺伝か?」 5「宇宙に複雑な性はまれか?」 6「ニセ薬で病気は治せるか?」 7「念力でモノは動かせるか?」 8「インテリジェント・デザイン説は科学か?」
以上の仮説について、賛否両論を詳細に検討し判定する。…….さて、あなたはどう考えますか?
★「トンデモ現象99の真相」と学会 著 洋泉社:面白いの何のって!
1/ 11th, 2010 | Author: Ken |
陰謀
実はこの世界も誰かに操られているのかもしれない…。フリーメーソン、ユダヤ、イリュミナリュティ、ナチ第四帝国…。
9.11もリーマンショックも仕組まれた陰謀で企みではないだろうか?陰謀:コンスピラシーのコンとは共に、スピラシーとは息を吸うという意味から一緒に息をするとなる。それだけで妖しく感じるね。ほら、息を潜めて世界を闇から支配しようとする者たちの影が…。「ボーイングを探せ」という9.11の映画を見た。ウーン…、ビンラディンはでっち上げた架空の人物で…。
パールハーバーもあれはルーズベルトが日本に戦争を仕掛けさせる罠だった。戦後にはM資金、これもGHQのマーカット少佐の頭文字だと云うし、ウィロビー資金というのもあった。フィリッピンの山下将軍の隠した財宝なんかも未だにニュースになる。UFOによる誘拐とかロズウェルの事件とか、そうそう第三の選択やアポロは月に行かなかった、火星の人面岩も実は…。
フリーメーソンだってアメリカではライオンズクラブみたいなもんだ。ドル札の裏にはピラミッドと眼があるしね。古い話だが戦後初めての十円札、あれ米国と読めるね。これも占領軍の陰謀なんだと。この世は陰謀と詐術に満ちている。陰謀恢々だね。でもGPSや監視カメラ、個人情報なんてとっくに…。どうやって陰謀から身を守ったらいいんだ。開き直って陰謀を楽しむことしかないだろう。そういえば「原罪」ね。あれも蛇の謀ごと。アダムとイヴも騙されたんだ。イチジクの葉っぱは最初のファッションだ。だから流行も仕組まれたものであり、蛇や鰐のバッグやバカ高いファッションが売れるんだ。
しかしだ、人類にとって一番凄い陰謀は … そう、神という概念を創ったってことだね。